MMF2の基礎概念20

MMF2のフレームに配置された各オブジェクトは「固定値」を持っています。固定値については基礎概念3略語・用語集[MMF2編]を参照してください。ここではオブジェクトが持つ固定値(固有値)を参照してオブジェクトを選択する機能について説明します。

固定値で選択

固定値で指定してオブジェクトを選択

まず「アクティブ」のプロパティから「値」という項目を開いて見てください。「アクティブ」は数値と文字列を保持する二種類の変数を扱えます。このプロパティの「値」という項目にある「変数」と「可変文字列」はすべてのオブジェクトが持っている機能というわけではありません。「背景」「文字列」「カウンター」「配列」など、プロパティから見ても「値」の項目を持たないオブジェクトの方がむしろ多いくらいです。

プロパティの比較

プロパティの比較

基礎概念17で説明されている「アクションループ」機能を使うと独自の「値(変数)」を持っているオブジェクトなら変数に対して通し番号(連番)が振れるので、これを識別番号として利用することで各オブジェクトの区別が人間にも付くようになるのですが、連番を振れるような変数を独自に持たないオブジェクトに対して「通し番号」的な識別番号を割り振りしたい場合はどうすれば良いか。この場合「新規条件」から『「固定値」を参照してオブジェクトを選択する』という機能が利用できます。

固定値の参照と指定

固定値の参照と指定

若干手順がややこしいので動作サンプルを作りました。ここでサンプルを丁寧に解説してみます。
※サンプルのダウンロードリンクは下の方にあります。

「配列」は「アクティブ」のように可変変数を持てない

「配列」は「アクティブ」のように可変変数を持てない

変数を持てないオブジェクトの場合、代理として「アクティブオブジェクト」を使って変数管理をさせる方法が考えられます。この場合「変数管理用アクティブ」と「変数を持てないオブジェクト」の数は同数である、とします。

オブジェクト同士は同数とする

オブジェクト同士は同数とする

変数管理させる「アクティブ」の変数Aに対して「アクションループ機能」を使って対象となる「変数を保持できないオブジェクト(例えば配列とか文字列など)」の固定値を一括代入します。変数Aにはこれで固定値の一覧が格納されました。

変数Aに固定値を一括代入

変数Aに固定値を一括代入

今回は5つの配列を使って動作確認用にX軸の1にそれぞれ自分の固定値を代入します。この辺も「アクションループ機能」が活躍します。

「配列」に値を一括代入

「配列」に値を一括代入

最後に動作確認用の条件を作成します。表示用にカウンターを用い、変数管理と確認用のアクティブオブジェクトにマウスポインタを重ねる「アンド(AND)」固定値でオブジェクトを指定して選択という条件にします。まず「新しい条件」から「条件を設定するオブジェクトの選択」という画面を出します。リスト画面を出したら「新規オブジェクト」というアイコンを選択して右クリック。

新規条件から新規オブジェクトを選択して右クリック

新規条件から新規オブジェクトを選択して右クリック

右クリックすると出るメニューが下のスクリーンショットとなります。5行めの「値を参照してオブジェクトを選択」をチョイス。そしてそこから「固定」を選択します。

右クリックメニューから選択

右クリックメニューから選択

「固定」を選択すると「固定」とタイトルの付いた数式エディタ画面となります。ここにつぎに値を代入します。右中央やや下にある「オブジェクトからデータを抽出」ボタンを押してください。「新しい数式」というリストが表示され、次に「アクティブ」を選択。このアクティブにはあらかじめ先ほど「配列」の固定値をアクションループ機能を用いて一括代入してあります。固定値を格納した変数Aを指定します。

変数Aから固定値を参照

変数Aから固定値を参照

条件の完成!
あとは配列のX軸の1から値を取り出すだけで完成。

条件の作成完了

条件の作成完了

実際の出力画面Java出力サンプル

出力画面

出力画面

サンプルファイルダウンロード


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