MMF2 は本当にプログラム知識がいらないの?
MMF2 のキャッチコピーには「プログラム知識がいらない~」というものがあります。
だけど実際はプログラム知識がまったく要らないなんてことはないので、セールストークを鵜呑みにせず、あるいはどんなツールを選んでも初歩的なプログラム知識は必要になるんだという点は覚えておいてください。
開発言語の学習については、一般的には C言語とか C言語を拡張した C++ などが薦められているはずなんですが、このサイトではあえてそういった本格的な開発言語ではなくて、文系人間でもとっつきやすい「スクリプト言語」の学習をオススメしています。スクリプト言語の学習をオススメする理由は、学習コストが少なくて済むという点と、基礎を学ぶ際、簡単に記述して実行できる気楽さが魅力的だからです。
「変数」と言われて変数の概念や利用法が分からない人には、MMF2 以外のどんなソフトを薦めてもたぶんものすごく苦労するのは目に見えています。その他、条件分岐とか演算子とか普通に出てきて使いますからプログラム知識が全然いらないなんてことは無いのです。で、どうせ覚えるなら楽な方がいいでしょ?ってことで覚えるのが楽なスクリプト言語でまず基礎を学ぶことをオススメしてるわけです。
下の絵は文字を表示するために必要な記述についてのパロディです。
C++ と Java と Python の言語比較ですが、スクリプト言語が如何に楽か分かりますか?
スクリプト言語はいろんな種類があって、個人的には Python とか Ruby とか JavaScript とか Lua が好みです。どれを選んでも市販の参考書が出ていますので学習は容易、そしてこれらはどれを選んでも OS には依存しません。
MMF2 は 2Dゲーム開発専用
2D を扱うか 3D を扱うかで、 3D (ポリゴン)を扱うと決めた場合には MMF2 を選択する余地がありません。エクステンション( Extension ) = 拡張によって MMF2 でもポリゴン表示はできるのですが、ソフトウェアでの処理は動作がたいへん重くて、例えばキャラを複数読み込むともう使い物にならないレベルの重さとなります。
(※ OpenGL も扱えますが完全にマニア向けです)
作りたいゲームのジャンルを自分の中で明確にしよう
自分が何を作りたいのかを、まずよく考えてください。
例えばドラクエのような日本における典型的 RPG を作りたいのならすでにある定番ツールを使う方が良いです。各人気ジャンルならば良い開発ツールが国内にも揃っています、これらは日本語の情報も集めやすいしゲーム素材を集めるのも楽だったり開発効率も良いはずです。各ジャンルごとに定番のツールを有料無料問わず以下に列挙してみます。
- ロールプレイング → RPG ツクール( 有料 )、Wolf RPG Editor
- シューティング → シューティングゲームビルダー( StgBuilder )
- ノベル・アドベンチャー → 吉里吉里、Nスクリプター( NScripter )
アクションゲームには「これ」というべきものが今まで無かった?
かといって MMF2 を強く推す理由も無いけど・・・他に比べたら??
MMF2 以外だと MMF2 の日本国内発売に先駆けてアクションゲームツクールというソフトも発売されました。発売当初から受け入れ難い仕様が多かったのと、期待されていた各ジャンルのテンプレート充実が成されなかったためユーザの強い支持は得られませんでした。これを MMF2 のライバルソフトとみなして良いのかいまいち不明な部分もありましたが、ただしさすがに国内産ソフトだけあって日本語表示用にフォント作成機能があるなど XBOX 用エクスポート機能( XNA 出力)はなかなかに評価できる出来栄えだったようです。
MMF2 の立ち位置には海外だとライバル的ソフトがあって、その中には無料のものもあります。特に近年その数が増えたので探せばかなりの数のメーカーが海外にはあります。その中で 2D に特化しているゲーム開発ソフトに限れば Constructと GameMaker ( GM ) が有名。特に Construct (※1)は完全無料で利用できるフリーソフトであるという点と、機能面で見ても豊富なためこれをお勧めしたいところなのですが、残念ながらこれも GameMaker と同じ問題を抱えてしまっています、それが日本語の扱い。海外の開発チームがこの手の開発ソフトを手がけるとよく起こっていた問題で、だいたい 2byte 文字を彼らは普段扱いませんからユニコードやマルチバイトなどへの対応は優先順位が低く後手に回りがちです。ちょっとまわりくどく書きましたが、結局これらソフトでは「日本語がまともに表示できない」ということがあります。
(※1) Construct は次期バージョン( C2 )から有料化、HTML5 出力のみをサポート。
GM も C2 も現在( 2014年 )ではユニコードに対応してます。
MMF2 は一応のレベルで日本語表示の問題を解決してますので、機能面で見ても総合で Construct を上回るため結局このジャンルでの MMF2 の優位性は辛うじて現在も保たれています。
今後は優秀なエクスポート機能にも注目
MMF2 は外部環境へのエクスポート機能が急速に充実してきています。 2013 年までに Java、SWF、iPhone ( iOS )、XNA、Android へ対応。MMF2 で作れば MMF2 のノウハウだけで開発環境である Windows PC のみならず、ブラウザや各種 OS 上で動作させることができるクロスプラットフォームなアプリケーションを作れる可能性があります。MMF2 で開発されたゲームは、すでに発表されているエクスポータの分だけ対応可能な選択肢を持つことになります。
参考( www.scirra.com ): Construct 2 ( Scirra )
参考( www.yoyogames.com ): Game Maker
参考( www.silversecond.com ): Wolf RPG Editor / WOLF RPGエディター ( シルバーセカンド )
参考( Shooting Game Builder ): Shooting Game Builder /シューティングゲームビルダー