略語・用語集[Java編]

Java関連用語

Sun JavaJavaはプログラミング言語でJava VMは実行用仮想環境。開発元のSun Microsystems社はOracleに買収された。知的所有権は現在Oracleが持つ。SunはJava以外にもOpenOffice.orgやMySQLなどの製品も手がけていたことで知られるIT老舗の有名企業である。買収にはIBMも名乗りをあげていたが、資金調達力でOracleには勝てずにSunはOracle傘下となる。

Gosling氏(James Gosling\ジェームズ・ゴスリン:個人ブログ)Javaのお父さん(Java言語の設計者)。Javaプラットフォームの分断化を懸念している。Oracleに買収された後に、Oracleとはいくつかの理由で見解相違が埋まらないまま2010年4月にSunを離脱。2011年3月28日Googleへ電撃移籍したが、そのわずか半年後には米Liaquid Roboticsの幹部に就任、比較的短期間でOracleからもGoogleからも離脱している。2012年4月28日に彼はブログでGoogleとOracleの裁判について言及し、その内容の一部「Google totally slimed Sun. 」が話題となった。

参考URL(ITmedia):“Javaの父”ゴスリング氏、Oracle退社の理由を語る

参考URL(ITmedia):“Javaの父”ゴスリング氏がGoogleを辞め、新興企業の幹部に

Javaプラットフォームの分断化OracleとGoogleがやってる裁判ネタの一部。Oracleが非難してるけど今の裁判とは直接関係ない。言語設計者は互換性を確保して欲しいと願うが、メーカーはみんな勝手な実装をするので互換性が無くなるよね的なお話。

OracleとGoogleの裁判2010年から進行中の大型訴訟、過去に米SCO Group社がIBMに対して起こしたUNIX-Linux訴訟のリメイク版?とも言われるが、2012年4月にゴスリング氏が裁判について言及した際、「While I have differences with Oracle, in this case they are in the right.」と発言したことがちょっとした波紋を呼んでる。Googleはこの裁判で損害賠償として約10億ドルをOracleから請求されてる。陪審員による審理が2012年4月30日に始まった。もともとGoogleという会社は黎明期にスタンフォード大学繋がりということもあって、一番最初の投資を受けたのがSun Microsystemsのアンディ・ベクトルシャイムからの10万ドルだったり、企業としては育ての親的存在だったSunとの関わり合いが深く、またSun自体もGoogleに対して比較的寛大な姿勢を見せることがあったようだと指摘されることがある。ゴスリング氏の指摘する部分、裁判ではOracleの主張も(一部)正しいと言うのはそういう経緯もあってのこと?

参考URL(wikipedia):サン・マイクロシステムズ

Microsoft VMMicrosoft Java Virtual Machine:かつてSunと裁判してMicrosoftが負けた結果、XP以降絶滅した。

Java仮想マシン (Java Virtual Machine, Java VM, JVM)Javaが動く環境を提供する仮想的なマシン、JREに含まれる。

JREJava Runtime Environment(Java Runtimeとも)、JVMを含むJavaの実行環境を提供してくれる。これが無いと動かない。

JDKJava Development Kit、JREを含んでいる。Java 開発プラットフォーム、Java開発キット。プログラミングを行う際に必要な開発キット。

Java SEデスクトップ向けJava(Java SE:旧称J2SE)、いわゆるフルセット版

Java EEエンタープライズ向けJava(Java EE:旧称J2EE)

Java MEモバイルデバイス用、組み込み機器向けのJava(旧称J2ME:Java 2 Micro Edition)。有償。Java MEは組み込み環境を想定して機能を縮小してある。そして携帯が一台売れるごとにお金が入るからOracleは大事にしている。昔は「Intel入ってる」がブームだったが今や「Oracle入ってる」に代わったようです。

Doja日本のガラケー、iアプリで使われてるJava ME。大変分かりやすい分断化の一例。筆者は日本の携帯ではMIDP2.0が普通動きませんと言ったら、日本の携帯にはJ2MEが入って無いんですね?わかります、と返されたことがあります。日本の携帯キャリア各社もOracleにお金は払ってるらしいですよ!

MIDP2.0(Mobile Information Device Profile)海外携帯電話向けJavaアプリ開発用プロファイル、Java ME。

Androidアンドロイド\Googleが開発したスマートフォン向け。「Dalvik仮想マシン(Linuxベース)」と「Apache Harmony」で構成される。「Apache Harmony」を作ったのはApache財団だが2011年11月3日に開発を終了。Dalvik仮想マシンはJava仮想マシンではなく、Apache HarmonyはJava SE 5、6系統の代替実装である。Apache HarmonyはJava互換性テストも通過していないので法的にもJavaを名乗れない。アンドロイド・スマートフォンには早い話Java MEが入ってないからOracleにお金が入らないので今更だけどOracleからいちゃもん付けられてるようにも見えるが、特に知財関係ではGoogleの企業としての脇の甘さを指摘する声もチラホラ。

Dalvik仮想マシンはその実行パフォーマンスの悪さが槍玉に上げられることもある。iPhoneとの比較でハードウェアの性能はiPhoneに勝るのに、互格以上の性能すら発揮できないのはDalvikが腐っているからだという意見が散見される。

Eclipseオープンソースの開発環境、IBMで開発された。Javaだけじゃなくいろんな開発用プログラミング言語に対応している。AndroidのSDKにはEclipse用のプラグインが含まれ、組み合わせることでAndroidの開発環境が構築できる。Eclipseを動かすためには、Javaの開発キットであるJDKが必要となる。


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