今後の展望と期待

選択肢を求める開発者へ

MMF2 は Windows PC 上でアプリケーション開発を行い、動作は特定 OS に依存しない、各プラットフォーム全般で共通したソースコード、基本的な 2D インターフェースを簡単に作成できて安定的動作を保証する「エクスポータ(外部出力機能)」を強化したい思惑があるようです。


2009 年以降、本家クリックチームでは Windows PC 以外の OS 環境向けにビルドしたアプリケーション持ち込んで動作させるためのエクスポート機能の開発を着実に進めてきました。その結果、すでに実装/発売済みの各種Java(携帯用 MIDP2.0 含む)/ SWF / iOS ( iPhone )に加えて、2012 年には XNA( WindowsPhone での動作含む)を発表、今後は Android / Linux /そして HTML5 や PS Vita など、エクスポーターのラインナップを更に充実させていく予定です。

開発拠点が海外なので残念ながら日本固有の携帯端末事情などは全く考慮されていないのですが、スマートフォン市場の拡大とともに存在感を増してきた iPhone ( iOS )や Android (アンドロイド OS )などスマートフォン向けのエクスポーターは今後日本でも活躍が期待されます。特に 2012 年は App Store 向けに MMF2 製の有料アプリも多数発売され(主に海外での話ですが)、iOS ( iPhone )向けのインディーゲーム開発ソフトとしての実績を積み評価も上げています。
iPhone エクスポーター( iOS エクスポーター)が英語版 MMF2 用に発売されました( 2011 年 7 月)
※ iOS エクスポーターの役割は具体的には Xcode を出力するまでに留まり、その後実機( Mac )で開発環境を整えて自分で Xcode のコンパイルを実行します。

エクスポーターは基本的にそれぞれ有料扱い(フル機能の Java 出力は MMF2 Dev 版を購入すると付属します)なので、開発環境も含めて趣味で全部を買う人はなかなか居ないと思いますが、技術進歩が早く、しかも年々広範となる開発ターゲットでも MMF2 は個別のエクスポーターによって着実に対応の幅を広げつつ、活躍の幅も常にグローバルに拡げていきます。2D という一見限られた分野であっても基本にして普遍的なインターフェースである故、本家クリックチームの活躍には今後も期待できるものと思われます。( 2012 年 07 月)。

ちなみに ClickTeam.jp (代理店扱い)と本家 ClickTeam は別物なので、日本語版 MMF2 の購入者はライセンスなど一部なサポートは ClickTeam.jp に頼ることになるのですが、もしも ClickTeam.jp (デジカ)のサポートにシカトを喰らって困ったら本家の Yves (イブ) は頼りになるのでいざ何かあったら相談にのってくれるはずです。あと製品に関するテクニカルな質問は製品開発元に問い合わせてくださいと書かれていますので、ClickTeam.jp からテクニカルなアドバイスを貰うことなどは期待することができません。日本語版購入者も可能な限り保険として早めに本家フォーラム(英語版向け)にユーザー登録することをおすすめします。


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