MMF2の基礎概念8


オブジェクトとは

MMF2 におけるオブジェクトとは、MMF2 のフレーム中に配置する「部品」「機能」「キャラクタ」などです。フレームを演劇の舞台に例えるなら「オブジェクト」は役者や小道具、大道具、舞台照明…要するに舞台を舞台たりえる様々な役割や音響・視覚効果などを担っています。MMF2 の「オブジェクト」はエクステンション機能そのものでもあります。MMF2 が多機能なのはこのエクステンションの数が非常に豊富だからです。過去に公開されたオブジェクトは 300 以上。以下のリンクにエクステンションのリストがあります。

参考(外部リンク)MMF2 Stuff :361 objects

はっきり言って全部を理解し、全部を使いこなすことはできません。最近は Flash 系エクステンションの開発が流行っているので今後さらに増えます。このリストはとりあえず見なかったことにしましょう。

エクステンションの豊富さというのは MMF2 の「機能の豊富さ」と同義ですが、機能拡張はあくまでも後付けであって、MMF2 の売りは一方で「わかりやすさ」でもあったはずなのですが拡張された機能には「わかりやすさ」はあんまり考慮されていないと感じられる時があります。この辺は「エクステンション」というものが個人開発主体であり ClickTeam が必ずしも個別に完成度やバグチェックに関与していないこと、そしてドキュメントやサンプルを用意・作成・監修するのもエクステンション開発者の自主性に依存していることを考慮したら当然じゃないかと思われます。そして多機能や選択肢の豊富さはよほど工夫しその工夫が成功しない限り一概に分かりやすさと結びつきません。あるいは MMF2 の豊富なエクステンションは英語を得意としない日本人にとって、説明書が無い複雑な造形のプラモデルのパーツみたいなものなのかも。

  • 使うもの(使えるもの)はそれほど多くないはず

エクステンションは個人によってよく使うものとそうでないもののチョイスの差が出やすいんじゃないかと思います。まずは自分の良く使う(あるいは使いこなしたい)エクステンションをリストした上で、自分専用のカテゴリを MMF2 のエクステンションリスト上で「自分だけのカテゴリ」として独自に作ってみましょう。ただし最初から欲張っちゃダメです。自身が使いこなせる拡張は一つ一つと時間を費やして増やせれば良いのですから。試しに筆者が主に使うエクステンションのリストを表示してみます。

extension_list

自分専用のカテゴリを作ろう

これで 25 個。エディットボックスと静的テキストはデバッグ用に使っているだけ、OverlayRedux は実際には使わず Surface を使っています。Moveit も使っていたのですが Easing Object に置き換わりました。MMF2 Developer 版を買ったので「サブアプリケーション」の機能に制限が無いから重宝しています。この都合で「ウィンドウコントロール」や「ウィンドウシェイプ」が入っています。MMF2 を買って以来この人は一貫して PC 専用のアプリケーションを作っているのでリストはこんな感じになりました。人によってこのリストは中身が違うと思います(特に SWF を扱う人)。作っているアプリケーションのバイナリ種やジャンルによって色々変わるだろうから人と比較する機会があったら比較してみたいものです。さてでは肝心の変更の仕方の説明。

ファイルの場所

folder

MMF2をインストールしたフォルダ

あなたが MMF2 をインストールした場所 ¥Extensions¥exts.ini
exts.ini はテキストファイルなのでテキストエディタ等で編集できます。ファイル先頭行[categories_1041]の値を変更するか記述を削除するとリスト項目の表示が日本語じゃなくなります。これの変更はしないほうが良いかもしれません。

 

「 OTH = ★俺専用カテゴリ」と「 OMG = ●補欠」「 OPT = ■」の 3 つをサンプルとしてカテゴリを作ってみました。実際に使用している設定ファイルをアップしますので参考にしてみてください。初期状態で exts.ini に記載が無いオブジェクトについては自分でファイル名を追記する必要があります。[ ] 括弧で閉じて、中にファイル名を書くだけですが肝心のファイル名がわからない場合があります。ファイル名はわからない場合、新規オブジェクトの追加からフレームエディタ上に実際に配置してオブジェクトプロパティを調べます。Clickteam が作ったような標準のオブジェクト以外ならだいたいここにファイル名が書いてあります。標準のオブジェクトで名前がわからないものは試行錯誤が必要。以下に少し簡単なリストアップだけしておきます。カテゴリを複数登録する場合は「 ; 」で仕切り、次に識別子をもう 一つ書くこと。

【記述例】
[Easing.mfx]
cats=OTH
[MoveIt.mfx]
cats=Games;OTH;OMG;OPT

【リスト名と実際のオブジェクト対応表(一部)】

active アクティブ
bkd 背景
cca サブアプリケーション
ctrlx.mfx コントロールX
kccursor.mfx カーソルオブジェクト
kcedit.mfx エディットボックス
kcpict.mfx ピクチャ
kcshape.mfx ウィンドウシェイプ
kcwctrl.mfx ウィンドウコントロール
Platform.mfx PMO(プラットフォームムーブメント)
qbkd クイック背景
string 文字列
ext.ini

MMF2のエクステンションカテゴリ設定ファイル


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