Construct 3 (C3)のパブリックベータ、公開予定日


C3 のパブリックベータ版公開が 3 月 28 日に決定されました。


参考(Scirra Blog):The Construct 3 public beta starts March 28
古い世代の Web インタラクティブを担った Flash が駆逐され HTML5 が普及する過程で、Scirra の C2 は HTML5 専用のゲームコンストラクションツールとして偉大な成功を収めました。

その後継となる C3 ではどのような技術的飛躍を遂げるのか多くが注目される中、新しく発表される開発ツールとしての Construct 3 、その内容と魅力について。

C3 で何が変わるのか

改良された UI、マルチモニタ対応など。特に C2 で解決されなかったマルチモニタへの対応は C3 で解決されます。

参考(Scirra Blog):UI improvements in Construct 3

レイアウト・ビューにも改善が施され、C3 ではコンテナ(Container)の使い勝手は更に向上します。例えばコンテナに含まれる別々のインスタンスを、設定一つであたかも一つのインスタンスのように扱うことのできる利便性などが追加されました。

メディア再生は音声だと主要フォーマットがサポートされています。

標準ブラウザとして Google Chrome がピックされているため、特に Google の推進するフォーマットは全て対応しています(m4a や ogg など)。mp3 については C2 の時代からすでにコストパフォーマンスの悪いフォーマットとして、インディゲーム向けではないという論調を Scirra Blog でも作っていたので、対応は重視されないかもしれませんがこの辺は想定内。

MP3 の利用に関する最新情報は MP3 関連の特許権が消滅 という記事をご覧ください。

※ MP3 関連のパテント切れによって 2017 年 4 月 23 日以降 MP3 はライセンスフリーで利用できるファイルフォーマットとなりました。

2017 年以降はゲーム用のサウンドとして MP3 ファイルフォーマットを利用してもライセンス料を求められることは無くなりました。

参考(www.iis.fraunhofer.de):MP3

音声や映像のプレビュー機能も C2 との比較で強化されています。これ全部ブラウザ上のエディタ機能でこなすのですから、大したもの。

SVG への対応を予定

C3 では SVG フォーマットのプレビューが可能になりました。パブリックベータ版では恐らくプレビューのみで、ゲーム中に SVG を利用することは恐らくできません。しかし将来的には SVG への完全対応を狙っている様子。グラフィックスのリソースサイズを劇的に減らすことが可能に成るため、フルバージョンの C3 では機能搭載を狙ってくるのではないでしょうか。

アニメーション・イメージエディタ

参考(Scirra Blog):The new Image & Animation editor

イメージエディタが刷新されアニメーションの作成補助も追加されています。

この辺りは C3 になってもまだシンプルで機能的にも弱い部分という印象ですが、オニオンスキンなどアニメーションの作成に役立つ機能などを選んで取り入れています。

たぶん今の技術だと、日本で有名なドットエディタとして EDGE/EDGE2 とか GraphicsGale など、ブラウザ動作するアプリに作り変えることができるはずです。どちらもまだ手がけてないみたいですが。

Scirra 以外が手がける本格的なドットエディタのブラウザアプリ参入は近くあるんじゃないかと憶測、やっぱあまり Scirra がこの辺りに力入れる必要性はないかなーって考えちゃいます。あるいは Scirra が本気出して EDGE2 や GraphicsGale を完璧パクったグラフィックスエディタを C3 に搭載してきたら???年課金の不評は一気に解消される気がします、個人的にですが

新たに追加されたエディタ機能として

参考(Scirra Blog):New editors in Construct 3

新たな編集機能として「辞書/配列/テキスト」に各専用エディタが搭載されました。

  • The Dictionary Editor
  • The Array Editor
  • The Text Editor

「辞書」は各開発言語で呼び名が違い、むっちゃ丸めて言うとこれはデータ構造の一種です。

「配列」は主に2次元配列を簡単に扱う「グリッド」、これも「エクセルみたいなもん」と言えます。

「テキスト」は「テキストエディタ」ですが、比較的長い文章などをリソースとして含める場合などに活用されることを想定されています。

それぞれ専用のエディタが搭載されたことによって、データベース的なリソースの追加をプロジェクトに含めることが容易となります。特に RPG や、あるいは長い文章読ませるアドベンチャーなど、テキスト形式のリソース追加がゲームのボリュームを決定するようなタイトルだと、C3 でそれらを直接扱うことができるようになったのは大きな利点となります。

その他盛りだくさん

以上、C3 の機能をざっくばらんに紹介しました。

ツールとしては C2 の時点でもともと高機能、C3 では C2 の弱点を補填したり改善したり、あとはやはりブラウザ動作のアプリとなった点などが目を引く大きな変更点。

タブレットなどモバイル環境からも編集が可能になっていたりしますが、本当にそれは便利なの?は疑問。エディタとしてはログインが必要だけど、オフライン動作もサポートされている。しかしクラウドの利用などもあるので、オフライン動作にはあまりメリット無いのも事実。

HTML5!HTML5!!

C3 のコンセプトはあくまでも HTML5 であり、ブラウザで開発してブラウザで動かすという一貫性が売り。もちろんオンラインであることのメリットも重視、クラウド活用や Web Font など使える要素はどんどん使っています。

彼らの言う「フルブラウザ」とは Google の手がける Chrome が基準であり、その次が Firefox 、その次が無い。HTML5 だとネイティブ動作するアプリに対して動作パフォーマンスが及ばない現状から、将来的にどの程度まで技術的進歩によってその差を埋めることができるのかなど、まだ見えない HTML5 の順風満帆な未来を Scirra はどの程度まで見通しているのか。

Clickteam の製品に強く影響を受けた初期から分離し、C2 では HTML5 のゲームコンストラクションツールとしての成功、そして C2 からの延長として C3 ではブラウザで製作しブラウザで動かすという一貫性を手に入れています。HTML5 を主戦場として活躍する 2D ゲーム開発ツールとしては、現状だと最前線に位置し、最良な環境とも評価できるのではないでしょうか。

パブリックベータ版の発表は 3 月 28 日。搭載されている機能は限定的、主に動作の安定性などを評価するためのベータ版なのでアプリのビルド機能などはありません。フルバージョンの発表は今年の秋頃が予定されています。


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