GDC 終了後、Fusion 3 に関する新情報など


GDC 終了。Fusion 3 に関する情報も少し追加されました。


CT 公式からの情報ではないものの、GDC に赴いた Rae Michelle Richards ( CT の旧製品である Jamagic に彼の名前が載っているらしいので CT スタッフとは旧知なのかも)によるスタッフインタビューと動作デモ、Fusion 3 に関する新情報などがフォーラムに追加されました。

参考:Fusion 3 Current Status #525

今回の GDC は Fusion 3 のお披露目が目的ではなく、現行製品である CF2.5 と CF25 で作られた作品群のアピールがメイン、とこれは以前から言われていた通り。つまり F3 に関する新情報公開は最初からオマケみたいなものでした。

しかしフォーラムユーザからの不満もだいぶ溜まってきてしまいガス抜きが必要というか……F3 に関する新情報公開という儀式はユーザにとって結構重要なものになってしまっていました。

というのも CF25 アップデータの提供が去年から滞っており、その主な理由は F3 開発に依るもの。さらに今回の GDC では F3 の新情報を出すと公式スタッフが先に言及していたため、みんなそれを期待して何らかの新しい進展を待っていたからです。

今回投稿された動画では MacBook 上で F3 が動作することを確認できました。

開発主体が Windows ではなく Mac 上で行われているのかもしれませんが、この辺りは以前から言われていた通り、Qt を使った開発とその恩恵によって、エディタの動作環境は OS による縛りが無くなり Windows/Mac などプラットフォームを選択が可能になるはずです。モバイル出力も Mac ならば iOS アプリをダイレクト出力できるようになるなど、ここにも Qt を使った開発に依る恩恵に預かれそう。

そして CF25/MMF2 の正当後継として作られているため、これまで利用されていたイベントエディタは F3 でもやはり健在なることを動画から伺うことが出来ました。

F3 は C/C++ ソースコードのエクスポート機能を備え、ボタンひとつで簡単に出力可能になる予定。そしてどのような形で実装されるかは不明ながらも、エクステンションの開発には他 IDE の起動が不要、つまり F3 上で直接エクステ開発が可能になると言う説明もありました。

エクステ開発に C/C++ の知識は不要で、F3 のイベントからエクステが作れる、そしてスクリプト言語の利用は完全否定。

この辺りは動画でも一切機能として見ることができず謎のままですが、語られた内容から方向性は分かります。

アニメーション機能の更なる充実に向けて

従来のアニメーション機能は一律したスピードでアニメーションフレームを切り替えていますが、一部アニメーションにディレイをかける場合はアニメーションフレームをコピーするなどの手法でタイミング調整をしていました。

この仕様が F3 では改善され、一律ではなくフレーム毎に異なった再生速度の指定が可能になるようです。

しかし問題点など

開発の方向性は確認できたものの、実装がだいぶ遅れているであろう点が気になります。あと、開発に本来関わっていたはずの Francois が CT を離脱していたという情報があり、だとすると Yves が光より速く忙しくコマのように回っている姿が思い浮かびました。

Francois に関しては以前から体調が良くなかった時期があり、結局詳細はまだ不明(命に別状はないと思う)ながら、彼が一旦開発から離脱した可能性があることについて、筆者も予感はあった。いずれは公式にも追加情報があると思われ、それまでは静かに見守る。

F3 は 64 bit アプリケーションとして完全新規に作られたもので、CF25/MMF2 との互換性は無くなります、ワーイ\(^O^)/……あれ?……でも…… 32 bit OS での……動作は…………どうなるん?とか疑問に思ったり。まぁいいか?

デモを見る限り、エディタは現時点での完成度がかなり低く、実装されている機能も少ない。そして残念ながら今年(2016 年)の公開はたぶん間に合わないというネガティブ・サプライズな新情報も入って来ました。

クラウドファンドを利用すべきではというフォーラムユーザからの声も

2016 年公開は動作デモを見る限りまず無理だろうというのは、多くが同じく感じたようです。

MacBook 上でややもっさり動作してるように見えた Qt を使った開発自体にも苦労がありそう。

動作デモではオブジェクトが極端に少ない、チラっと見えたアクションのメニューも CF25 の機能より断然少ないしそもそも新機能がまったく見えない。ループ処理や以前から要望があったサブイベント化なども実装は全く見れなかったしシェーダーなども全く不明。新エクステンションシステムや Physics どこ行ったとかもそうだけど、ここから半年で飛躍的に完成度高めるのは普通ちょい無理だ思うです。

フォーラムユーザからも開発者不足が懸念されており、残念ながら確かに不足してる(Francois が一時離脱しているのなら尚更に)。というのは、GDC でメインプロダクツが CF25 だとアピールするのならば、その製品に必要なアップデータ提供を遅らせるのは矛盾しています。したいけどできないと考えるのが自然で、しかし動作デモで見る F3 がこの状態なのは、色々頑張ったけど人手が足りないからこそ現状があるのだと思うわけです。

クラウドファンドを利用して開発者を増やしてはどうかという意見が出るのも頷ける話ではあり…、ただ以前 Yves と PM でやりとりした時、あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!忙しいから人を雇ったがなぜか俺は更に忙しくなった、な何を言ってるか分からねーと思うがうんぬん…的やりとりがあったことを思い出しました、ちなスタンド(シルバーチャリオッツ)は使えないらしいです

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他所を見れば、例えば新製品について YoYoGames の GM:Studio も公開が遅れている。ただしあっちは比較的大きな資本がバックに付いたのと、専属の開発者が CT より多く、会社として組織的に動いているため、少なくとも現行製品のアップデートやバグフィックスが滞る事態にまではなっていません。どちらかというと Android Fire 出力に対応したり現行製品がいまだに機能アップしてるため、ホントに新製品出す気あるんかという位には活動的です。GMS 1.4 のコストパフォーマンス良すぎ

CT については人を増やせば開発効率が即上がって即製品化というわけでもないから、CT にとって今は難しい局面やね、を再確認。


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