CC2013 の発表で、CT の新製品が年内に公開が予定されていることが分かりました。しかし今年中に公開されるソフトは従来期待されていた MMF3 ではなく、MMF2 の後継となる「 MMF2.5 」であることが分かりました。
MMF2.5 についてはこれ以降「 CF 2.5 」と略させて頂きます。
MMF3 (以下「 Fusion 3 」もしくは「 F3 」と略)については公開時期は未定ですが、MMF2 の延長線上にある CF2.5 に対して全く異なる別製品となるそうです。
この場では先に MMF2.5 についての仕様や詳細を記事にまとめていきます。
参考;Live Tweets:Game Dev Convention 参考:About MMF 2.5 :)
MMF2.5とは
CF2.5 のリリース時期はクリスマス商戦に間に合わせた? 2013 年 10 〜 11 月を予定しているとのこと。F3 とは違う製品でコンセプトは MMF2 に近く、将来的には F3 で扱う技術も積極的に取り入れていきます。
名称は中途半端ながら(sry)内容は新製品として恥じない立派な内容。なお、魅力的なディスカウントがあるので既存の MMF2 ユーザは価格面も期待して良し。日本語版はディスカウント効くのかまだよく分かりません。
新フューチャーを要約すると、まず 2D Physics として Box2D を組み込みました。これで Box2D には標準で対応したためエクステンションが不要となります。また「動作」なども大幅に改善されており従来からの 9つの動作( Classic movements )は Box2D で動くようになりました。そしてこれに 7つの新しいオブジェクトが付きます。具体的にはファン、マグネット、パーティクルなどが追加されたようです。
出力は HTML5 ビルド機能(いわゆる HTML5 exporter の CF2.5 版)が標準で付くため作成したアプリの動作互換性を異なる OS 間でも確保できる予定です。また CF2.5 はネイティブでユニコード対応アプリとなりました。エクステンションなどは MMF2 から利用していたものをそのまま利用できるためエクステンション利用にも後方互換性を備えています。従来からの MMF2 ユーザがスムーズに CF2.5 へ移行できるよう配慮がなされており、もちろん FX などを含めた mfa ( MMF アプリケーション )ファイルを CF2.5 では開いて編集することができます。しかし CF2.5で編集・保存したファイルを MMF2 を使って編集することはできません。
CF2.5 からは日本語版ユーザには憧れの HWA 機能がユニコードに対応します。アプリケーションビルド機能は従来からの MMF virtual machine (いわゆる Standard = ソフトウェア描画)も用意されていますが、この長年活躍してきた MMF virtual machine は将来的に発売される「 F 3 」からは未対応と予定されています。時期はまだ不明ながら MMF2 は今後発売を停止されるため、アップデータの提供もいずれ打ち切られることが言及されていました。MMF2 の HWA がユニコードに対応するかどうかについてですが、MMF2 ユーザは速やかに CF2.5 へ有償アップデートしてもらって” mmf ” + str$( math.floor(2.5) ) は HWA に対応した!…と、こういうことだと筆者は予想しています。予想が当たっても数学的には正しいから文句は言えない。
なお、CC2013 の発表当時書いた記事では「エクステンションの仕様が統一化される」と書いたのですが、F3 の内容と間違えて聞きかじっていたためこれは CF2.5 の話ではありませんでした、混同してごめんなさい。
異なるエクスポータ( runtime )間で各エクステンションが非対応だったりする問題は MMF2 では大きな問題として残っていますが、これら問題は F3 で解決される予定です。CF2.5 では SDK にそれほど大きな変更が無く、またエクスポータも MMF2 との互換性を残しています。F3 では逆に MMF2 のエクステンションとは互換性が無く MMF2 とは完全にコンセプトが異なる別次元のソフトだと言及されています。
CF2.5 ではイベントエディタなども大幅に改善されており、機能追加もユーザからの要望に多数応えた内容となっています。アクションやイベントやオブジェクトの検索機能が付き、そしてイベントエディタはスキンを使って見た目を変えることなどができるという。ショートカットの編集機能なども付いて、さらに関数処理や Else IF、ForEach などより高度なイベントの記述が標準でサポートされます。
さらに新しい取り組みとして今後は Steam との連携が模索されます。すでに Steam Greenlit の承認を受けたため MMF2 やエクスポータは近く Steam 上で購入や製品管理などができるようになり、これにあわせてエクステンションとして「 Steam Extensions 」が公開予定です。またクリックチームもインディゲーム開発者向けに情報発信や購入システムをサポートするためのショップ「 Clickstore 」を運営開始します。製品販売価格の 70% を製品開発者が受け取り、30% をクリックチームが受け取るというシステムで、取り扱う内容はチュートリアルやエクステンション、アプリ、ライブラリなど。この「 Clickstore 」は将来的に F3 でもサポートされ、単に販売等をアシストするだけではなくフリーのエクステンションを登録・配布するためのファイルリポジトリ的な活躍もするようです。
さらにさらに、CT が開発しサポートしていた「 lacewing server 」も簡単に利用できる仕組みが CF2.5 以降提供されるようになります。自分でゲームサーバを持たなくても CT の用意してくれた「 lacewing 」を利用すれば簡単にマルチプレイヤーなど対戦ゲームなどを作ることができるようになります。
だいぶ長くなりましたが CF2.5 についてはこんな感じ。「ボクの考えた最強の MMF2 !」が今年のクリスマス、あなたの手に! Surprises soon !
F3 についてはまた明日以降書きます。